クロスステッチを始めるとき、図案の次に決めるのが布です。そして必ず出てくるのが**「カウント」**という数字。
「14ct」「18ct」と書かれていても、それが何を意味するのか、どちらを選ぶべきなのかは分かりにくいものです。この記事では、カウントの意味と、同じ図案でも仕上がりがどう変わるかを具体的な数字で説明します。
1. カウント=1インチあたりの目数
カウントは、布1インチ(25.4mm)あたりに刺せる目数です。
- 11カウント … 1インチに11目。1目が大きく、目が数えやすい
- 14カウント … 1インチに14目。最も一般的
- 16カウント … 1インチに16目
- 18カウント … 1インチに18目。細かく、繊細な表現ができる
INFO
数字が大きい=布の目が細かい=仕上がりは小さい。 直感と逆になりやすいので注意してください。「18ctのほうが大きそう」と考えて布を買うと、思ったより小さい作品になります。
2. 同じ図案でも、仕上がりはこれだけ変わる
100目×100目の図案を各カウントで刺した場合の仕上がりです。
| カウント | 仕上がりサイズ | 14ctとの比 |
|---|---|---|
| 11ct | 約23.1cm四方 | 約128% |
| 14ct | 約18.1cm四方 | 100% |
| 16ct | 約15.9cm四方 | 約88% |
| 18ct | 約14.1cm四方 | 約78% |
計算式は単純です。
“仕上がり(cm)= 目数 ÷ カウント × 2.54
100目 ÷ 14 × 2.54 = 18.1cm、という具合です。額のサイズが決まっている場合は、この式から逆算して図案の目数を決めます。
3. 必要な布の大きさ
仕上がりサイズ+周囲5cmずつが目安です。刺しゅう枠に張る分と、額装・仕立ての縫い代が必要になります。
14ctで100目四方の図案なら:
- 仕上がり … 約18.1cm四方
- 裁つ布 … 18.1 + 5 + 5 = 約28cm四方
WARNING
布は足りなくなっても継げません。迷ったら大きめに裁ってください。 特に刺しゅう枠を使う場合、枠に挟む分で想像以上に外周を使います。
4. カウント別の向き・不向き
| カウント | 向いているもの | 注意点 |
|---|---|---|
| 11ct | 子どもと一緒に、大きな文字、練習 | 大きくなりすぎる |
| 14ct | ほとんどの作品、初めての一枚 | — |
| 16ct | 少し繊細にしたいとき | 目数が同じでも小さくなる |
| 18ct | 細密な絵、ミニチュア額 | 目が見えづらく、時間もかかる |
迷ったら14カウントのアイーダ布です。目が格子状にはっきり見えるので数え間違いが少なく、針も通しやすく、市販の図案の多くが14ct前提で書かれています。
5. 糸の本数はカウントで変わる
同じ2本どりでも、布が変われば見え方が変わります。目安は次のとおりです。
- 11ct … 3本どり
- 14ct … 2本どり(最も標準的)
- 16ct … 2本どり
- 18ct … 1〜2本どり
本数が少ないと布の地が透け、多いとふっくらしますが目が詰まって見えます。同じ作品の中では本数を揃えることが何より大切です。
必要な糸の量についてはクロスステッチの糸は何かせ必要?で解説しています。
6. 図案の目数から逆算する
「この額に入れたい」「このくらいの大きさにしたい」から始めるなら、目数のほうを調整します。図案を作る段階でカウントを選べば、仕上がりサイズはその場で確認できます。
図案メーカー(クロスステッチ・アイロンビーズ)
写真からクロスステッチの図案を作成。布のカウント(11/14/16/18ct)を選ぶと仕上がりサイズが自動計算され、DMCの色番号と必要なかせ数も一覧で表示します。
まとめ
- カウント=1インチあたりの目数。数字が大きいほど細かく、仕上がりは小さい
- 仕上がり = 目数 ÷ カウント × 2.54cm
- 布は仕上がり+周囲5cmずつで裁つ
- 迷ったら14ctのアイーダに2本どり
布を買う前に、図案の目数と仕上がりサイズを必ず確認してください。